要望薬剤が開発有力候補に希少難病・CINCA症候群の現場から希少難病・CINCA症候群を含むCAPS患者・家族にとって３月は一歩前進の月になった。患者・家族が求める３つの薬のうち２つが、未承認薬問題を改善するための厚生労働省・有識者会議で、今後、開発の俎上に載せる有力候補になったからだ。一方、未承認薬問題の新しい対策の提案が、省内や同省の他の検討会から出てきた。とはいえハードルはいくつもある。一連の動きはどこまで期待していいのか、取材した。（酒田浩）◎土踏まずができた１月号に登場してもらったCINCA症候群の患者・勇吾君（３歳）は、自ら歩きたがるようになっていた。約１年前の09年初めごろ、炎症で関節は変形し、膝関節は曲がったまま、痛みで歩くことは無理だった。治験中の薬（カナキヌマブ）の作用も...