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ネット情報と付き合う術

公開日時 2010/04/20 04:00

インターネットにはびこるブラック企業の話。だが、その内容はどこまで信用できるのだろうか?

 

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紹介された企業の応募を見送る理由として、「ネットのブラック企業リストに載っていたから」という方が20代を中心に増えている。
何でもネットで調べられる便利な時代。たしかに、従業員に不当な待遇を強いる企業は嫌われて当然だが、我々の目からみると理解できない企業がリストに加えられていることも少なくない。

 

エンジニアのHさん(25歳)はソフトメーカーA社で内定をもらい、これを受けるかどうかで悩んでいた。
「ネットで、A社はブラック企業と言われていたんです」
しかし、人生の大きな決断だというのに、HさんはA社がなぜブラック企業になっているのかを把握していなかった。
「複数のリストにA社の名前があったのを見て、落ち込んでしまって、内容まで見ていなかった」というHさん。彼と一緒にあらためて調べてみると、A社の悪評は主に新卒採用のもので、理由は「圧迫面接をするから」となっていた。

 

そこであらためてHさんに問うた。
「Hさんご自身はA社の面接を受けてみて、どうでしたか?」
「とてもフレンドリーで、親しみを持ちました…」
A社に確認すると、同社にはコワ面の役員が一名おり、お説教好きのその役員の話を、新卒学生は「圧迫」と受け取ったのではないかとのことであった。

 

経営企画のSさん(27歳)は、ネットの情報で、1度は決めた情報サービスC社への転職を再考することになった。ネックになったのは「C社は社長のワンマン経営。全てがトップダウンで決まる」という趣旨のブラック企業情報だった。

 

元々Sさんが転職しようと思ったのは、「成長感が得られない」と感じていたから。トップダウンで頭を抑えられてしまっては、問題は解決しないのではと彼は悩んだのである。
若手スタッフが現場裁量権の大きい職場・ボトムアップ方式の会社を好むのは理解出来る。自由な印象があり、より成長も出来るように感じられるかもしれない。
しかし、長所は短所、ボトムアップの強い会社は、悪く言えば「リーダーシップの欠如」、場合によっては「現場に丸投げ」である。

 

そもそも、トップダウンでは本当に成長できないのか?たとえワンマン経営でも、優れた経営者なら見習いながら成長していけるのではないか、と我々は考え、C社の社長にSさんと面談して頂くようお願いした。
面談後Sさんは
「たしかに強引なところはあるが、この人の元で経営を学ぶのは、自分のキャリアにとって決してマイナスではない」
と、あらためて転職の意義を確認したのだった。

 

ネットの情報は有用なことも多い。特に「企業の悪い噂」は他で得にくく、貴重だろう。
しかし、ネットユーザーの多いIT系では「ブラック企業の噂のあるところを除外したら、聞いたこともないような小さな会社しか残らなかった」なんて冗談もでるほど情報は氾濫している。
どんなことなら許容できて、どんなことはできないのか。判断の軸を明確にし、あとは自分の目で確かめるしかないように思うのだが、いかがだろうか?

 


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