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先発企業49社 主要品薬価改定率と10年度の上市予定品を集計 本誌調査

公開日時 2010/03/25 04:03

ミクス編集部では、2010年度薬価改定による製薬各社の主要10製品(汎用規格)の改定率や、10年度上市予定製品等(上市予定の新医薬品や承認取得予定の効能追加等)をアンケート調査し、このほど集計した。その結果、後発品が初めて薬価収載された先発品に適用される6%の特例引下げを受けた製品で薬価の引き下げ率が大きく、その多くが▲14~▲15%台の改定率となることがわかった。ヤクルト本社の抗がん剤「カンプト」は▲18%前後となり、6%特例引下げを受けた品目の中では最も大きく薬価が下がる。

アンケート結果はミクス4月号(4月1日発行)に掲載予定だが、薬価改定による影響率などを早く確認したいとの業界関係者の声に応え、一足先にミクスの電子媒体(ミクスOnline、ミクスeX-press)にて公開した。

集計結果によると、市場拡大再算定対象品目でも引き下げ率が大きく、中外製薬の抗がん剤「ハーセプチン」は▲約18%、武田薬品の糖尿病用薬「アクトス錠30」は▲14.1%となる。また、06年度診療報酬改定で導入されたEPO製剤包括化による薬価への影響も大きく、中外製薬の「エポジン」は▲18%台、協和発酵キリンの「エスポー」は規格によっては最大で▲29.2%の改定率となる。

一方、一定要件を満たした新薬の薬価を実質的に維持する薬価制度史上初の新ルール「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象品目は、多くの製薬企業で、主要10製品中に1つは含まれていた。ただ、改定率は、改定前薬価と全くの同水準となる0%から、新薬創出加算の加算上限との見合いで▲1%台となる品目までまちまち。例えばアステラス製薬の最主力品、過活動膀胱治療薬「ベシケア」は▲1.5%となる。また、武田薬品の抗リウマチ薬「エンブレル皮下注用25mg」は、新薬創出加算に小児適応取得による加算もつき、プラス1.7%改定となる。

アンケートは2月下旬に先発品企業58社に調査票を送付。締切日を新薬価の官報告示日の3月5日付とした。回答社数は49社(回答率84.5%)。薬価改定影響率では会社全体への影響率や売上上位の主要10製品(汎用規格)の改定率に加え、直近の長期収載品比率を聞いた。

●武田薬品やファイザーの次期最主力品候補 10年度上期にそろって発売へ

一方、上市予定製品等では、日本での10年度1年間における新医薬品、効能追加、剤型追加などの上市計画を聞いた。年度は各社の決算期(例、11年3月期決算企業=10年4月~11年3月の上市予定製品等、10年12月期決算企業=10年1~12月に上市した製品等と上市予定製品等)。また、上市予定製品等を公表していない企業に関しては、10年度通期決算の末日を起点に18か月さかのぼった日より以前に承認申請した品目を調査・集計した(11年3月期企業=09年9月末より以前に申請した品目、10年12月期決算企業=09年6月末より以前に申請した品目)。

その結果、武田薬品は次期最主力品候補のDPP-4阻害薬アログリプチンや自社創製品の不眠症薬ラメルテオンを、ファイザーは次期最主力品候補の神経障害性疼痛治療薬プレガバリンを、「10年度上期」に上市する計画を明らかにした。プレガバリンは日本でエーザイとコ・プロモーションする。

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