統合失調症に対する薬剤経済分析
公開日時 2010/02/25 00:00
統合失調症(schizophrenia)は、一度発病すると一時的に軽快することはあるものの、完全に寛解に至ることは少なく、軽快・再発を繰り返しながら慢性的に推移する疾患で、継続的な治療が必要となります。以前は精神分裂病と呼ばれていましたが、患者への偏見を助長するとの理由から2002年に今の名称に改められました。統合失調症の症状には、幻覚や妄想などによる陽性症状と、自閉や意欲低下などによる陰性症状があります。一般的に発病初期は陽性症状が目立ち、経過と供に陰性症状が強くなる傾向があります。わが国の統合失調症の実態について少し整理してみましょう。統合失調症は、わが国の精神疾患に関する入院医療に大きな影響を与えています。精神疾患外来患者の2割が統合失調症患者であるのに対して、精神病床入院患者の6割が...