リバウンドにご用心
公開日時 2010/02/16 04:00
なにかとストレスの多い転職、活動中に体重を減らした人は、入社後のリバウンドに要注意だ。
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転職者は大きな悩みを抱え、ストレスから食欲不振に陥る人も少なくない。
そもそも転職活動にはかなりのエネルギーがいる。現職の仕事をこなしながら、情報収集、ペーパーテストに面接、さらに選考の合否で一喜一憂。はては家族を説得するなんて「残業」がつくこともある。
ストレスとエネルギー消費、2つが重なると、「転職で○kg痩せた」という人も出てくる
商社勤務Mさん(30歳)は、自ら「メンタルが弱いんです」と漏らす繊細な男性。不採用が続くストレスで、半年間で十数kgも体重を落とすことになった。無論、健康に決していいことではないが、悪いことばかりでもなかった。
Mさんのどこかゆるみがちだった顔立ちは、激ヤセで引き締まったイケメンに変わっていたのだ。内定がとれず悩む表情も、ネガティブで暗いとしか見えなかったのが、ヤセ顔で目尻を寄せると、渋味のあるカゲに思えてくるから不思議だ。
Mさんが内定をもらったメディカルサービスB社でも、採用担当者はこう言っていた。
「Mさんは本当に、イイ男ですよね。面接に来た彼をちょっと見掛けただけのはずなのに、女子社員の間ではかなり噂なってますよ。『キャリア採用で、今度すごいイケメンがくる』って」
そんなことは露知らず、Mさんは悩みから解放された喜びで、一気に食欲を取りもどしていた。そして、学生時代の仲間や、仲の良かった元同僚らと毎日のように飲みに出るようになった。
内定から入社日まで2ヶ月と日数があったこともあり、B社初出社時のMさんは、見事なまでのビール腹、体重も転職前とほとんど変わりなくなっていたそうだ。
期待の大きいB社の女性スタッフはため息をもらしたのだろうか。
Yさん(26歳)は転職で、念願の上京を果たすことになった。両親の希望で地元企業に就職したが仕事がモノ足りず、やはり地元に本社を置く食品メーカーA社の東京営業所求人に応募、そこで見事に内定となったのだ。
Yさんはエネルギーに満ちあふれたた女性で、転職活動で激ヤセするようなことはなかった。それでも引越の頃には疲れもたまったようで、入社直前、我々のところに送られてきたメールには「(転職が)いいダイエットになりました」という一言が盛り込まれていた。
上京後、新しい職場にすぐに馴染んだYさんは、すでに東京圏で暮らしている友人らと頻繁に食事に出かけるようになった。
ミシュランの星がきらめく美食の街、東京。今まで雑誌でしか見たことがなかったレストランに行けるとあって、Yさんは休日・夜の食事はもちろん、ランチも予約を取って出かけるほど、食べ歩きにはまっていった。
だがその結果、入社3ヶ月後の体重はプラス8kg。そんな彼女の悩みは「着る服がない。洋服代で食べ歩きが出来なくなる」こと。しかし、A社によると、仕事ぶりも、どことなく活力がなくなり、以前はなかった偏頭痛を感じることもあるとか。偏食・過食の影響が疑われているところだ。
美男キャラでの転職デビューに失敗するくらいは笑い話だが、健康を害してしまうのはシャレにならない。内定をもらうと胸のつかえが下りて、つい箸が進んでしまう気持ちは分かるが、転職後のリバウンドにはくれぐれもご注意を。
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