タイケルブ 米国で進行乳がん治療薬の適応取得
公開日時 2010/02/04 04:00
米FDAは1月29日、英グラクソ・スミスクライン(GSK)の分子標的抗がん剤タイケルブ(ラパチニブ)をホルモン受容体陽性およびHER2受容体陽性の閉経後女性の進行乳がんに対する治療薬として承認した。アロマターゼ阻害剤フェマーラ(レトロゾール)の併用下で、用いることが条件となる。
承認のエビデンスとなったRCTでは、無増悪生存期間がフェマーラ単剤投与群では13週間だったのに対し、タイケルブ+フェマーラ併用群では35週間と2倍以上に延長している。
FDA医薬品評価・研究センターのRichard Pazdur腫瘍製品部長は、併用療法が経口で行えることに加え、「HER2受容体とホルモン受容体両方をターゲットにするので、がん細胞の成長と転移を遅らすことが出来る」と評価した。
なお、同剤は、国内では中外製薬のゼローダ(カペシタビン)との併用下で、「HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳がん」の適応を取得。昨年6月に発売されている。米国ではカペシタビンとの併用で2007年に承認されている。