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「米国と同時に新興国市場に進出を」 IMSジャパン・三好氏

公開日時 2009/10/13 04:01

IMSジャパンの三好昌武氏(コーポレート・リレーション&マーケティング・コミュニケーション室シニアアドバイザー=写真)は10月8日に横浜で開かれたBioJapan2009で講演し、BRICs(ブラジル、ロシア、中国、インド)に代表される新興国市場が世界医薬品市場の成長の最大の牽引役となっており、13年までに年率14~17%の伸長を遂げる有望市場であると強調。そのうえで、「十分にフィジービリティスタディを行ったうえで、米国市場と同時に進出することがこれからの医薬品産業に求められる」と指摘した。

三好氏はBRICs(4カ国)にトルコ、メキシコ、韓国を加えた新興国7カ国を「Pharmerging市場」と定義し、同市場が04年の373億ドル(約3兆4000億円弱)から08年には772億ドル(約7兆円)に成長し、13年までには1550~1850億ドルに成長すると予測。グローバル医薬品市場におけるシェアをみても、08年は10.7%となり、日本の市場規模を上回ったとした。成長率をみると、グローバル医薬品市場が04年の8%台から08年まで低下し続けているのに対し、Pharmerging市場はそれとは対照的に年率約15%の成長を遂げた。

08年は同市場が最大の牽引役となり、絶対成長額でみるとグローバル市場のなかで最も成長。絶対増加額でみても、08年に最も伸びたのが中国だが、それに米国、日本、ドイツ、スペイン、ブラジル、トルコ、韓国が続き、新興国の伸長は欧州主要国よりも大きかったという。薬効別でみると、トップが抗がん剤、続いて糖尿病薬、非ステロイド・抗リウマチ薬、ARBなどがトップ10に入るなど、疾患の欧米化が進んでいるという。

こうした状況を踏まえ、三好氏は今後の製薬企業が取るべき海外戦略について「(米国を中心とする大型品の)特許切れ後は瞬間蒸発的な売上げの減少が不可避であり、米国に偏重過ぎた現状はややリスクになっている」と解説。「長い時間をかけて米欧、日本で承認を得た薬剤、資源を収益バランスを図るためにPharmerging市場にアクセスをすることは重要な経営戦略になる」との見方を示した。

 

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