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ファイザー 旧中央研究所が独立、「ラクオリア創薬」が事業開始

公開日時 2008/07/03 23:00

ファイザー日本法人の岩崎博充社長は7月3日の会見で、6月末に閉鎖した旧
中央研究所(愛知県知多郡武豊町)が独立し、同月1日から研究開発型ベンチ
ャー「ラクオリア創薬」として事業をスタートしたと発表した。社長兼CEOに
就任した長久厚氏(元ファイザー中央研究所所長)は同日の会見で「グローバ
ルに展開していくライフサイエンス型の企業を目指す」と意気込みを語った。
継続的に毎年2つの開発候補化合物を創出する計画で、売上目標は09年度が11
億円、10年度41億円。10~11年に株式公開を目指す。

中央研究所は3月末に閉鎖し、4月に新会社の設立、事業開始を予定していた
が、日米欧との投資家との交渉が難航し遅れていた。ファイザー日本法人と日
米欧の投資会社からの出資により実現したもので、欧米などのベンチャーキャ
ピタルを含めた出資総額111億円のうちファイザーは19%にあたる22億円を新
会社に出資する。
岩崎社長は「米ファイザー本社の(化合物の知的財産権などに関する)絶大な
支援のお陰で、新会社を独立した機関として研究を継続できる。株主の一人と
してよい関係を築いていきたい。できるなら、他も企業より先に(化合物の導
出の)話を持ってきてほしい」述べた。

新会社では今後市場拡大が見込まれる疼痛(炎症性、神経性)と消化管疾患
(胃食道逆流症、過敏性腸症候群など)の2領域にフォーカスし、創薬から前
臨床、フェーズ1、2(POC=臨床効果の検証)までを自社で実施。それ以降
のフェーズから、国内外の製薬企業に導出するライセンス事業を展開する。共
同開発も視野に入れる。
今後3年間は研究(探索研究と前臨床)に集中し、5年目までにPOCまでの臨
床試験を実施できる研究開発型の企業への成長を目標とする。旧ファイザー中
央研究所で自らが開発した15の研究開発プログラムを保有しており、創薬研究
(6プログラム)や開発(前臨床からフェーズ2に6化合物)のほか、海外で
上市・申請中の3剤(抗真菌薬「Eraxis」、抗生物質「Zeven」、抗精神薬「G
eodon」)の国内開発販売権を所有する。創薬段階にある神経因性疼痛治療薬
「Nav1.3」と疼痛治療薬「TRPA1」の2品目はファイザーが優先的導入権をも
つ。一方で、開発の推進にあたっては、5人の開発スタッフと海外のCROを活
用し、グローバルでプロジェクトを進める計画。
新会社は旧ファイザー中央研究所に置き、ファイザーから建物をリースする形
で運営する。従業員は旧中央研究所のマネジメント層を含む70人の研究員で構
成している。

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