田辺・三菱ウェル 10月合併へ、2010年度売上目標4700億円
公開日時 2007/02/04 23:00
田辺製薬と三菱ウェルファーマは2月2日、10月1日付で合併することに基本
合意したと発表した。田辺を存続会社とし、三菱ウェルを吸収合併する。社名
(仮称)は田辺三菱製薬とし、田辺の葉山夏樹社長が社長に、三菱ウェルの小
峰健嗣社長は代表権のある副社長に就任する。三菱ケミカルホールディングス
が株式の過半数を持ち、連結子会社になるが、上場を続ける。三菱ケミカルの
持株比率は原則10年間維持する。
新会社のポジション(外資系を除く)は売上高5位(05年度4078億円)、営業
利益5位(638億円)、研究開発費5位(784億円)、国内医療用医薬品売上高
4位(3847億円、IMS)。MR数はファイザー、第一三共に続く3位(06年2612
人、Monthlyミクス)。
2010年度の目標として売上高4700億円、営業利益1050億円(うち販売シナジー
70億円、コストシナジー130億円)、研究開発費850億円を掲げた。
合併相手について、葉山社長は「国際創薬企業として海外に出て行かなければ、
生きていけないという価値観を共有できた」と述べる一方、小峰社長は「創薬
に実績があり、現在も力を入れている。医療環境が変化する中で新しい事業機
会に挑戦していることが三菱ウェルの性質と合致している」と語った。
両社とも最大市場の米国に販売拠点を持っておらず、国内市場の高成長が期待
できず、競合も激しくなる中で、米国での自社販売展開が大きな課題。また、
国内でジェネリック事業や個別化医療に注力する方針も打ち出した。