薬食審・分科会 タミフル「ワクチン接種後の予防投与」で情報提供へ
公開日時 2004/06/22 23:00
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会は6月21日、中外製薬の抗ウイ
ルス剤「タミフルカプセル75」について、「A型またはB型インフルエンザウ
イルス感染症の予防」の効能・効果、用法・用量を追加する承認事項一部変更
を了承した。会合では委員から、すでにワクチンの予防接種を受けている人へ
の投与をどう扱うかとの質問があり、事務局の厚労省は、医療機関向けの説明
文書などの形で何らかの情報提供を行う方針を示した。
タミフルの「予防」への効能拡大に関し添付文書は、「予防の基本はワクチン
療法であり、予防使用はワクチン療法に置き換わるものではない」と明記。し
かし、ワクチン接種を受け抗体ができるまで約2週間かかり、この期間の「予
防」投与が問題になるというのが、委員の指摘。厚労省によれば、予防は一般
的に保険適用の対象にならず、7月の正式承認に向け、医薬食品局と保険局の
調整が図られる。
この日の分科会ではこのほか、三菱ウェルファーマの痔局所注射用配合剤「ジ
オン注無痛化剤付」「同注生食液付」(成分名:硫酸アルミニウムカリウム、
タンニン酸)、千寿製薬のニューキノロン抗菌薬「ガリフロ0.3%点眼液」(
ガチフロキサシン水和物)について、製造承認を了承した。