30日、両社の資本提携により、医薬品事業新会社を設立することで基本合意に達したと発表。新会社は、サントリーが医薬品事業部門を分社化することによって設立されるもので、出資比率はサントリー34％、第一66％。サントリーの医薬事業部門が現在行っている事業活動のすべて（従業員数約300人）が新会社に継承される。社長には、現サントリー取締役医薬事業本部長の中山讓次氏が就任する。設立は今年末、事業開始は03年１月の予定。　両社の友好関係を維持するため、今回の提携に伴いサントリーは第一の株式１％を取得する。新会社は第一の連結対象となり、時期は未定だが、第一は将来的に100％子会社化も視野に入れているとした。両社は、サントリーの医薬品第１号となった抗不整脈薬サンリズム（91年発売）で販売提携するなど長年にわたり友好関係にあった。　今回の提携の意義について、第一では「個性の異なる研究開発機能を２つ持つことで大きなシナジー効果が期待できる」とし、サントリーでは「これまでの医薬品研究の蓄積を飛躍させるためには最良の選択」としている。現在のサントリー医薬事業部門の売上高は約200億円（薬価ベース）。開発中新薬は11品目あり、今後の開発・販売については、製品ごとに第一が担当するか導出かを検討していく。