特定健診制度の無理な仕組み
公開日時 2008/05/31 00:00
前号では特定健診・特定保健指導がスタートする地点にありながら、受診者や受診の実際についてシミュレーションがまったく行われていないこと、基本的に制度の運用者としての任を負わなければならない医療機関の体制整備、意識付けがほとんど行われていないこと、もしかしたら地域にあふれ出すかもしれない「受診勧奨患者」への対応がほとんど想定されていないことなどを指摘した。後期高齢者医療制度は、保険料の年金からの天引きと、負担の複雑さがメディアの関心を呼んで、皮肉なことに多くの国民が(医療機関も含まれるかもしれないが)、その実情を知ることになった。実は、後期高齢者医療制度と同様の混乱が特定健診・特定保健指導でも起こる可能性が高い。国民は特定健診・特定保健指導の制度を十分に知っているのだろうか。「メタボ健診」という...