東大病院とエルゼビア 映像などで看護技術を学ぶ「ナーシング・スキル日本版」を開発
公開日時 2011/01/11 04:00
東京大学医学部附属病院はこのほど、看護技術を映像やアニメーションなどでわかりやすく学べるWebベースの教育システム「ナーシング・スキル日本版」をエルゼビア・ジャパンと共同開発したと発表した。エルゼビアが1月11日から発売する。従来の紙媒体の手順書ではイメージトレーニングの点で必ずしも十分ではなかった。また、例えば手順書の改訂時には、シフト勤務が常の看護職員に周知徹底することが難しいといった課題もあり、同システムを開発した。
同システムでは、厚生労働省の看護技術到達度ガイドラインなどにある129手技に加え、病院や看護教育機関での利用を想定して、習得度を確認できるテスト機能や利用者が独自に看護技術情報を追加・変更できるカスタマイズ機能も持たせた。各手技などは病院または教育機関のインターネット経由で閲覧する。また、同システムで提供される手技は、ガイドラインなどの変更に応じて毎年改訂する。同システムの最低価格は病院が33万5000円、教育機関が26万8000円――で、病床数や看護学生数で変動する。
エルゼビアは米国で06年から標準的な看護技術の手順を映像付きでWeb上で提供する「Mosby’s Nursing Skills」を販売し、現在約900の医療機関で利用されている。この米国版のノウハウとコンテンツを活用するとともに、東大病院が監修して、このほど日本の看護ニーズに基づく日本版を開発・製作した。