ANSeeN 日本化薬などから5億円の資金調達 共同開発や販売協業で関係構築 X線市場で事業拡大
公開日時 2025/01/21 04:50
静岡大学発のスタートアップ企業「ANSeeN」(アンシーン)は1月20日、日本化薬、池森ベンチャーサポート合同会社、QB第二号ファンド、その他への第三者割当増資を行い、シリーズCラウンドで5億円を資金調達したと発表した。半導体の3次元インテグレーション技術を活用した受託生産体制を構築する。
2011年設立のANSeeNは、独自技術を用いた最先端センシングデバイスで高性能、大面積化、低コスト実現を目指すスタートアップ企業。同社は、放射線を効率的に検知できる化合物半導体センサーの性能を最大限に発揮する製造プロセス、放射線の光子を1つずつ検知可能なフォトンカウンティング回路、大面積化を可能にする高精度タイリング、これらコア技術の組み合わせで革新的な放射線センシングデバイスの開発を進めている。
一方、日本化薬は関連会社のMoxtek, Inc.(米国)、RaySpec Ltd.(英国)で、X線装置部材の製造販売を行っており、X線源は元素分析用途で広く利用されている。両社は今回の出資を通じ、共同開発や販売協業で関係を深めX線市場での事業拡大を目指す。