独バイエル 理研鼎業とパートナーシップ契約締結 理研の研究成果を創薬へ
公開日時 2019/10/15 03:50
ドイツ・バイエル社はこのほど、理化学研究所の外部法人である理研鼎業とパートナーシップ契約を締結したと発表した。理研の研究成果を医薬品開発につなげたい考え。同社の創薬のノウハウと、理研がもつ基礎研究の強みを融合させることで、新たなイノベーションの創出を目指していく。
理研鼎業は、理化学研究所の全額出資を受けた外部法人。理研の研究成果をいち早く社会的価値に還元し、イノベーション創出に貢献することを目的に、19年9月に設立された。
今回の契約では、基礎から応用までを幅広くカバーする理研の研究成果をプラットフォームとして活用。お互いの強みを活かしながら、創薬基盤技術や、新規病態メカニズムの解明、革新的な創薬標的を探索する。具体的には、両社で研究会議を開催し、理研の研究実績をもとに、創薬に結びつくアイデアを探っていく。また経営者間でも会議を行い、得られた研究成果を社会問題解決のために応用、展開していく施策や、研究構想についても意見を交わす。
同社のヨルグ・メラ―研究開発責任者は、「患者に向けて新たな治療オプションを創薬し開発するには、産業界とアカデミアの素晴らしいパートナー連携が鍵となる。今回の連携が科学を発展させ、重篤な疾患に苦しむ患者の役に立つと確信している」とコメントしている。