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NBI・15年業績 売上2560億円、前年比2%増 13年連続成長 トラゼンタ、ジオトリフなど好調

公開日時 2016/04/26 03:51

ベーリンガーインゲルハイムジャパン(BIJ)は4月25日、2015年業績を発表し、医療用医薬品事業を展開する日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)は薬価ベースで売上2560億円、前年比2.0%増だった。降圧剤ミカルディスファミリー(単剤・配合剤合計)、2型糖尿病に用いるDPP-4阻害薬トラゼンタ、非小細胞肺がん治療薬ジオトリフなどの増収により、競争が激化している経口抗凝固薬プラザキサやCOPD治療薬スピリーバの減収分をカバーした。

BIJの鳥居正男社長は、「医療用医薬品事業では市場環境が大きく変わるなか、堅調な既存品に加え多くの新製品の上市により、03年から13年連続で前年を上回る売上を達成でき、持続的な成長を続けている」とコメントした。

NBIの15年業績をみると、ミカルディスファミリーは売上1129億円(前年比1.1%増)で、「4年連続で1000億円を超えた」としている。競争の激しいDPP-4阻害薬市場の中で胆汁排泄との特徴があるトラゼンタは348億円(26.8%増)、14年5月に新発売したEGFR遺伝子変異陽性の転移非小細胞肺がん治療に用いる分子標的薬ジオトリフは72億円で前年比約2.8倍となった。一方、プラザキサは310億円(6.8%減)、スピリーバは213億円(5.2%減)――だった。

■16年もプラス成長目指す

NBIは16年度薬価改定で5%台のマイナス影響を受けたが、同社広報部は本誌取材に、「16年も、15年と同程度の成長を見込んでいる」と語った。主力のミカルディス単剤やトラゼンタは各8%台の薬価引き下げを受け、抗アレルギー薬アレジオンなど長期収載品も厳しい売上げとなる見通しだが、薬価を維持する新薬創出加算品目のジオトリフのほか、15年に新発売した▽2型糖尿病に用いるSGLT2阻害薬ジャディアンス▽特発性肺線維症(IPF)治療薬オフェブ▽COPD治療用配合薬スピオルト――といった新薬群の市場浸透で14年連続成長を目指す。

鳥居社長は15年業績のコメントの中でジャディアンスについて、「心血管アウトカムに特化したEMPA-REG OUTCOME試験で糖尿病治療薬として初めて心血管リスク及び心血管死を有意に減少したとの結果が示された」と触れ、同剤への関心の高さを示した格好だ。ジャディアンスは薬価改定で、新薬創出加算が適用されたうえ、同試験結果によって真に臨床的有用性があるとして加算がつき、結果として1.4%のプラス改定となった。16年3月には長期投与制限が解除された。ジャディアンスの成長がNBIの連続成長のカギをにぎりそうだ。

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