独・バイエルヘルスケア CFOのBaumann氏が会長就任へ
公開日時 2015/02/25 03:50
独・バイエルヘルスケアは2月19日、新会長に同社取締役のWerner Baumann氏が就任すると発表した。会長就任は、4月2日付。前会長のOlivier Brandicourt氏は退職し、仏サノフィのCEOに就任することがすでに発表されている。
Baumann氏は、1988年バイエルAG入社。バイエルによる独シエーリング買収の際に成果を上げ、2010年1月に取締役会メンバーに就任。14年10月に最高財務責任者(CFO)に就任していた。52歳。
バイエルAGのMarijin Dekkers会長は、バイエルヘルスケアのBrandicourt会長が退職することについて、「バイエルヘルスケアを大きな発展に導いいたイニチアチブと貢献に謝辞を表したい。サノフィのCEOという新たなポジションでベストを尽くすことを望んでいる」とコメントした。
さらに同会長は、「我々はWerner Baumann氏が、ヘルスケア事業を率いてくれることを喜んでいる。医薬品分野で幅広い見識を持った経験者だ」と評価した。
会長の就任の4月2日までの間についてBaumann氏は、ヘルスケア経営委員会とともに、ヘルスケア事業を運営。ライフサイエンスおよびクロップサイエンス(農薬事業)に注力する観点から戦略的再編に従事する考えだとしている。
今回、Brandicourt会長の退職について懸念をする声も聞かれる。ただ、米医薬専門誌「Fierce Pharma」は、バイエルヘルスケアが、最近、抗凝固治療薬Xarelto(日本製品名:イグザレルト)や眼科用薬Eylea(日本製品名:アイリーア)などが堅調で業績が好調なことを指摘。今後もプラス成長の維持が迫られることになるとした上で、「良い時期に引き継いだことは、バイエルにとってラッキーだ」との見方をしている。