NBI 不整脈治療薬メキシチールを譲渡、太陽ファルマに 長期品単品の譲渡は初
公開日時 2019/03/29 03:50
長期収載品を扱う太陽ファルマの親会社・太陽ホールディングスはこのほど、日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)が手掛ける長期収載品メキシチール(一般名:メキシレチン塩酸塩)の製造販売承認や販売権を太陽ファルマが譲受することで合意し、その契約を締結したと発表した。NBIにとって、長期品単品の譲渡は今回が初めてとなる。
NBIは過去にエスエス製薬にOTC事業を譲渡したが、その際に一部、長期品も含まれていた。今回のような長期品単品の譲渡は初となる。
NBI広報部は本誌取材に、「市場環境を踏まえ、長期収載品を譲渡することにした」と説明した。今後も長期品の譲渡を進める方針かどうかについては、「そのような話があった時に検討していく」とのみ答えた。
メキシチールは不整脈や糖尿病性神経障害の治療薬で、カプセル50mg、同100mgのほか、点滴静注125mg(適応は不整脈のみ)がある。全剤形が譲渡対象となる。譲渡日は3月28日。製造販売承認の承継は10月を予定している。
太陽ホールディングスは主にプリント配線板(PWB)用部材をはじめとする電子部品や半導体用化学品の製造販売に関する事業を展開している。PWBに欠かせないソルダーレジストで世界トップシェアクラスを誇る。現中期経営計画では、医療・医薬品事業をグループの第2の柱になるよう取り組んでおり、その一環として17年8月に太陽ファルマを設立し、長期品を扱っている。太陽ファルマは18年に中外製薬から長期品13製品を譲り受けた。