製薬企業向けCRMを扱うシーエーシー(CAC)とリモートディテール受託を行うエンタッチは3月13日、製薬企業に対する営業活動で協業を始めた。その中では、リモートディテールで得た情報を、CRMを通じて製薬企業側にフィードバックし、MR活動に活かすという両社が連携したサービスの提供も行う。製薬企業のMR数が減少し、効率的な営業活動が必要となる中で、両社の各サービスの需要は高まると判断。この連携サービスの導入提案活動を共同で行う。
CACは、実消化や顧客情報、マスター情報を一体化させ、ターゲット設定し、MRに必要なアクションを促すCRM「MR-Navi」を、主に内資系を中心に10数社に提供する。エンタッチは2015年に設立されたリモートディテールを製薬企業から受託する企業。外資系を中心に8社からの受託実績がある。契約する100人弱のリモート担当MRを擁する。ディテール支援サービスを持っていないCACと、製薬企業側のMRとの相乗効果を得たいエンタッチとの思惑が一致、共同提案による顧客拡大を見込み、協業に至った。
エンタッチによると、同社のリモートディテールでは医療従事者のアポイントを取得した上で、担当MRが平均25分面談しているという。そこで得た情報は、製薬企業側の希望に応じ、担当MR側にフィードバックする仕組みはある。そこにCACのCRMと連携することで、アポイントの取得状況、資材の利用状況、医療従事者の反応などをシステムを通じて製薬企業のMRに迅速にフィードバックできるようになる。両社は、医療従事者との一定以上の面談時間を確保するとともに、リアルMRの活動を効率化できるサービスだとしている。
協業では、このような新たなサービスの提案活動を共同で行うほか、それぞれの顧客に双方のサービスを紹介しあい、サービス提供先の開拓を進める。協業による事業目標は開示していない。