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米FDA Gilenya小児用適応追加を承認

公開日時 2018/06/12 03:50

米食品医薬品局(FDA)は5月11日、スイス・ノバルティス社の多発性硬化症(MS)治療薬Gilenya(フィンゴリモド)について、10歳から18歳までの小児および少年における再発型MSの治療薬としての適応追加を承認した。小児におけるMSに対する疾患修飾薬として初のFDA承認薬剤となった。

同剤は、FDAから6か月以内に承認の可否を決定する優先審査および画期的新薬(BT)の指定を受けた。同剤は、すでに2010年に成人における再発型MSの治療薬として承認されている。

小児患者が参加した臨床試験におけるGilenyaの副作用は、成人におけるそれと同様で、頭痛、肝酵素上昇、下痢、咳嗽、鼻炎、腹痛、四肢の疼痛、背部痛など。また、同剤には、徐脈、感染症、視覚障害、呼吸器障害、肝障害など重篤な副作用発現の可能性があるため、患者メディケーションガイドを患者に配布することが義務付けられている。感染症では、稀だが進行性多巣性白質脳症(PML)の発現が報告されている。

MS患者の2~5%程度は、18歳以前に症状が発現するため、米国では、MSの小児および少年患者は8000人から1万人と推定されている。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のBilly Dunn神経製品部長は、「我々は、小児および少年のMS患者を特異的に対象とした初のFDA承認薬を持つことになった」と述べたうえで、「MSは小児らの生活に本質的な影響を与える。この承認は、MS小児患者のケアに重要であり、かつ求められていた進歩を示している」と評価した。

Novartis Pharmaceuticals社のPaul Hudson CEOは、「初の経口疾患修飾薬として再発型MSに対する治療に大変革をもたらして以来、Gilenyaは、成人MS患者に対する重要な治療の主流となった。本日の発表は、MSとともに生きるすべての個人に対するケアを前進させようとする我々の先駆者的アプローチおよび継続的関与として成果を示したもの。このような努力が、長いこと待たれかつ若い患者に対する治療選択肢の承認に繋がったことを喜んでいる」と話した。

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