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中医協総会 遠隔診療の医学管理料を明確化 糖尿病など生活習慣病患者や在宅療養で推進

公開日時 2017/12/04 03:51

厚生労働省保険局は12月1日の中医協総会に、高血圧や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病患者への遠隔診療について、新たな医学管理料で評価することを提案した。初期の生活習慣病で定期受診を医師から指示されたにもかかわらず、働き盛り世代で通院が難しい患者や、在宅療養が長く通院が困難な患者への遠隔診療を評価する。対面診療の原則は崩さず、あくまで計画的な診察であることなどの要件を課す。また、算定できる点数も、対面診療時の医学管理料よりも低い点数とする考え。一方で、現行の電話などでの再診とは切り分け、オンライン診療を行った場合の再診料について新たな点数を設ける方針を示した。

インターネットを活用した、いわゆる“オンライン診療”については現在、医学管理料で算定できず、電話等による再診時の再診料を算定している現状にある。厚労省は、オンライン診療向けの医学管理料、再診料を新設する方針を示した。再診料については、現行の対面診療と、電話等再診の中間に位置する点数を新設する考え。

一方で、患者の安全性などを考慮し、診療報酬点数を算定する場合の要件を示した。具体的には、①特定された疾患・患者である、②一定期間継続的に対面診療を行っており、受診間隔が長すぎない、③急変時に円滑に対面診療ができる体制がある、④安全性や有効性のエビデンスが確認されている、⑤事前に治療計画を策定している、⑥医師と患者の両者の同意がある、⑦ルールに則った診療が行われている―ことを求めた。今後は、診療報酬で算定できる医療機器やアプリの要件をどのように明確化するかも焦点となりそうだ。

◎地域包括診療料 訪問診療の実績を別建てで評価

この日の中医協では、いわゆるかかりつけ医機能を評価する点数である「地域包括診療料」について、これまで要件だった在宅医療の提供の実績を別に評価すことを提案した。具体的には、一定期間継続して外来で通院していた患者に対して訪問診療を行った実績を評価する。

2025年に向けて地域包括ケアシステムの実現が求められる中で、かかりつけ医の普及は必須だ。特に、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、認知症のうち2疾患を合併する患者に対する医学管理の点数である“地域包括診療料”は診療報酬上の要の点数だ。しかし、現状では、地域包括診療料・認知症地域包括診療料の届け出施設は全国で171施設、地域包括診療加算・認知症地域包括加算の届け出施設数も5238施設と低率にとどまっている。こうした中で、厚労省は要件の見直しや、処方薬の一元管理に際して看護師や連携する保険薬局を活用することが可能であることも明確化する方針を示した。
 

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