MSDはこのほど、医学事典の「MSDマニュアル家庭版」の最新デジタル版（http://www.msdmanuals.com/ja/ホーム）を公開したと発表した。公開日は11月27日。家庭版は医療従事者向けの「プロフェッショナル版」の内容を一般家庭でも利用できるようわかりやすく書き下ろしたもの。今回の家庭版の改訂では、最新の医学知見を基に７割近い内容を更新し、イラスト、写真、動画、クイズなどのリソースを大幅に拡充した。

MSDマニュアルは、北米で「Merck Manual」として知られているもの。医療従事者向けのポケットマニュアルとして米国で1899年に初めて発行されて以来、世界中で活用されている。家庭版は1997年に出版、日本語版は99年に発行され、現在はデジタル版を無償提供している。

MSDのヤニー・ウェストハイゼン社長は最新版の公開にあたり、「正しい医学知識の普及のため、100年以上にわたり非営利事業の一環として出版、翻訳してきた『MSDマニュアル』の最新版を、日本の家庭でもぜひ役立てていただきたい」とコメント。

23年前の日本語版初版発行より、日本語版の総監修／監訳を担当している先端医療振興財団臨床研究情報センターの福島雅典センター長は、「さまざまな医療情報があふれる中で、医師、医療関係者はもちろんのこと、患者さんを含む一般生活者一人ひとりが正しい情報源に触れ、医師とのコミュニケーションをすることが望まれている。平易な言葉で網羅的かつ体系的にまとめられたMSDマニュアル家庭版をぜひ活用してもらいたい」と話している。