地域包括ケア病床 17年6月時点で6万1796床 人口10万対病床数で最多は熊本、最小は沖縄
公開日時 2017/10/27 03:50
日本アルトマークはこのほど、地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料(以下、地域包括ケア)の2017年6月時点の算定状況は、全国1913病院、6万1796床だったとの調査結果をまとめた。都道府県別に見た人口10万人あたりの地域包括ケア病床数は、最多が熊本県の114.7床、最少が沖縄県の20.2床で5.7倍の開きがあり、地域差が確認された。全国平均は62.8床だった。
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算定区分の内訳は、地域包括ケア1(2558点)が1802病院、5万8748床、同2(2058点)が115病院、3048床だった。なお、同1、2の両方を算定している病院が4施設あるため、算定病院数の合計は異なる。また、病床区分別では、一般が5万6122床、療養が5674床だった。
地域包括ケアの算定にあたっては、疾患別リハビリテーション料か、がん患者リハビリテーション料のいずれかの算定が必須だが、地域包括ケア算定病院1913病院で最も算定病院数が多かった項目は運動器リハビリテーション料の1906病院で、全体の99.6%を占めた。次いで呼吸器リハビリテーション料の1545病院、脳血管疾患等リハビリテーション料の1125病院となった。
■高度急性期・急性期病棟との併設割合高く
1913病院のうち、一般病棟と併設して地域包括ケアを算定している病院は95.0%で、一般病棟の全床を地域包括ケアとして運用している病院は5.0%にとどまった。併設病棟の内訳をみると、10対1が最も多く地域包括ケア算定病院全体の51.0%を占め、次いで、7対1の30.6%だった(7対1及び10対1併設病院は7対1としてカウント)。同社は、「入院基本料の算定状況からも、自院の高度急性期・急性期からの転棟傾向が強いことがうかがえる」と分析している。