ソレイジア エピシル口腔用液の承認取得 がん治療に伴う口内炎の疼痛緩和に、国内初
公開日時 2017/07/10 03:52
ソレイジア・ファーマは7月7日、がん化学療法および放射線治療法による口内炎に伴う疼痛の緩和に用いる口腔用液状医療機器「エピシル口腔用液」の承認を取得したと発表した。承認は6日付。がん治療による口内炎に伴う疼痛緩和に用いる医療機器は国内初。
同社は12月の保険収載を見込んでいる。収載後、日本における独占販売権の導出先であるMeiji Seikaファルマが販売と情報提供活動を行う。
■適用後数分以内に疼痛緩和
がん治療による口内炎に伴う疼痛緩和に対して確立された治療は存在しない。現在は対症療法にたよっているのが現状で、新たな対処法が求められていた。抗がん剤による口内炎の発現頻度は、▽通常の抗がん剤使用時で30-40%▽造血幹細胞移植時(大量の抗がん剤使用)で70-90%▽抗がん剤と頭頸部への放射線治療併用時でほぼ100%――とされる。
エピシルは脂質ベースの液体で、口腔内に適用されると口腔粘膜を覆う強固な生体接着保護膜を形成し、患部を物理的に保護する。使用は簡便で、ノズルヘッドをプッシュして口腔内に適用する。携行に便利なポケットサイズの容器に充填されている。承認申請に用いた海外臨床試験データでは、適用後数分以内に口腔内の疼痛が緩和し、その効果は8時間程度持続することが確認された。
エピシルはスウェーデンのカミュラス社の技術を用いて開発されたもの。ソレイジアが15年3月に日本と中国での独占開発販売権を取得し、ソレイジアがカミュラスの海外臨床試験データを用いて国内申請した。