エーザイ がん専門MRと“地域連携MR”の連携強化へ組織改編 オンコロジーユニットは解組
公開日時 2017/04/03 03:51
エーザイは3月31日、がん専門MRと、がん以外の製品の情報提供・収集活動を行う“地域連携MR”との連携を強化するため、4月1日付で営業体制を見直すと発表した。がん事業はオンコロジーhhcユニットとの独立した部門で活動していたが、これを「発展的に解組」。そして、同ユニット内でがん専門MRが属する“オンコロジー統括部”を、地域連携MRが属する“地域連携8本部”の下に組織異動する。これにより、MR間のコミュニケーションをより取りやすくし、地域ごとの戦略立案・実行体制の強化、連携強化につなげる。
同社によると、これまでも地域連携MRが、がんの基幹施設以外で、がん領域製品の情報活動を行う機会が少なからずあったという。今後の高齢社会の進展に伴うがん患者の増加、医療機能の分化・医療連携の推進といった市場環境の変化も見据え、がん専門MRと地域連携MRを同じ組織内に配置する方が良いと判断した。
エーザイ本体の国内MR数は2016年9月時点で約1120人。このうちがん専門MRは約140人、地域連携MRは約970人――。4月以降のMR数や内訳は開示していない。
同社は▽北海道▽東北▽関信越▽首都圏▽東海▽近畿北陸▽中四国▽九州――をそれぞれカバーする地域連携本部を置いている。この地域連携8本部体制は4月以降、オンコロジー11統括部、先進メディカル11部、地域連携64統括部――で構成する。両統括部や先進メディカル部の全国の配置数は、いずれも今回の組織改編前後で変更はない。オンコロジー統括部はがん専門施設を中核とした広域受診圏を、地域連携統括部は医療圏を中心とした地域密着受診圏を、それぞれカバーする。
このほか、製品戦略本部を新設することも発表した。エーザイ本体が扱っている医療用医薬品の製品戦略の策定や各品目のマーケティング推進の責任を担う。解組するオンコロジーhhcユニットにあったがん領域製品のマーケティング機能などを同本部に移す。
同社は13年4月に、地域ごとに各担当者が全製品をカバーする体制を改め、オンコロジーhhcユニットと、地域連携統括部の前身の“地域包括hhcユニット”の2つのユニット制の下で営業を展開していた。