エーザイ 不眠症薬・麻酔導入薬フルニトラゼパムの国内権利を承継、ロシュと中外から
公開日時 2017/01/17 03:51
エーザイと中外製薬は1月16日、共同販売している不眠症治療や麻酔に用いるフルニトラゼパム(一般名)について、エーザイがスイス・ロシュと中外それぞれから日本における権利を承継することで合意したと発表した。エーザイはロシュから国内向け原薬製造権を、中外からは国内販売中の「ロヒプノール」の製造販売承認を承継する。この承継により、国内でのフルニトラゼパムの製造販売はエーザイ単独で行うことになる。
ロヒプノールの承継及び販売移管は4月1日に行う予定。ロシュと中外はエーザイから契約一時金を受け取るが、金額は開示していない。
■ロヒプノール、サイレースのいずれかを薬価削除へ
フルニトラゼパムはロシュが開発したベンゾジアゼピン系化合物。エーザイと中外はこれまで、ロシュから供給されたフルニトラゼパム原薬を用いてそれぞれ製剤化し、エーザイは製品名「サイレース」として販売している。
日本では薬価基準制度上、同一成分で同一効能・効果の場合、1企業が2ブランドをもつことができない。エーザイは本誌取材に、ロヒプノールの承継後に当局と相談し、医療現場やロヒプノール服用中の患者に混乱をきたさないよう、どちらかの製品の薬価削除手続きを慎重に進めるとしている。しばらくの間、エーザイが2ブランドを手掛けることになる。
ロシュは全世界で長期収載品の供給体制を見直している。フルニトラゼパムの移管・承継は日本以外では2012年に実施し、今回、日本での導出先を決めた。エーザイは本誌に、引き受けた理由について、「フルニトラゼパムで32年間、不眠症患者さんに貢献しており、今回の承継で更なる患者貢献ができると判断した。4月以降はロヒプノールの売上も当社に計上される」と説明した。
フルニトラゼパムは、経口剤は不眠症や麻酔前投薬として、注射剤は全身麻酔の導入や局所麻酔時の鎮痛に使用される。両剤とも直近の売上は開示していない。