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武田薬品とテバ 「武田テバ薬品」を設立 長期収載品とGEのリーディングカンパニー目指す

公開日時 2016/04/04 03:51

武田薬品とイスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズは4月1日、日本で長期収載品とジェネリック(GE)を手掛ける武田テバ薬品を同日付で設立したと発表した。長期収載品やGEといった「オフ・パテント・ドラッグ」(=特許期間を満了した製品群)のリーディングカンパニーを目指す。武田薬品は武田テバ薬品に、降圧剤ブロプレスや抗潰瘍薬タケプロンなど長期収載品約30成分90品目を同日付で承継した。

武田とテバはこの日、「オフ・パテント・ドラッグの提供を通じて、日本の患者さんと医療関係者の幅広いニーズ、及びますます高まるジェネリックの重要性に対応していく」とコメントした。

武田テバ薬品は、営業部門を持たないがGE事業を展開する大正薬品工業が社名変更した企業。大正薬品はこれまでテバホールディングス100%子会社だったが、今回、武田テバ薬品になると同時にテバグループ中核企業でGEを販売する「テバ製薬」100%子会社になった。

武田薬品は武田テバ薬品に長期収載品を承継し、その対価としてテバ製薬の株式49%を受け取った。テバ製薬の残り51%の株式はテバホールディングスが保有する。これにより武田薬品は、テバ製薬と武田テバ薬品に一定の影響力を持つ。武田テバ薬品の社長には、大正薬品社長の菊繁一郎氏が就任した。

■タケダMR約60人が出向

武田薬品は武田テバ薬品にタケダMR約60人を出向させた。武田テバ薬品ではこのMR60人体制で長期収載品やGEの情報提供活動を行う。一方で、GEを販売するテバ製薬のMR約240人も長期収載品の情報提供活動を行う。両社の連携を密にするねらいなどから、テバ製薬の営業拠点で武田テバ薬品も活動する。

武田テバ薬品に承継した長期収載品はブロプレスやタケプロンのほか、経口血糖降下薬ベイスン、抗菌薬アモリン、鎮咳や疼痛時の鎮痛などに用いるコデインリン酸塩散1%「タケダ」、抗菌薬パンスポリン、不眠症用薬ユーロジン――などとなる。

■テバ製薬社長 元ファイザーエスタブリッシュ部門長の松森氏が就任へ


武田薬品とテバはこの日、テバ製薬のCEO兼社長に松森浩士氏が就任することも発表した。松森氏は4月25日に着任する。松森氏は製薬業界で34年以上のキャリアを持ち、ファイザーの初代エスタブリッシュ医薬品事業部門長などを歴任した人物。テバ社Global Generic MedicinesのSiggi Olafsson・CEOは、松森氏について、「この新たな事業の成功で重要となるジェネリックや長期収載品のビジネスに深い見識を有している」とコメントした。なお、テバ製薬は今年10月以降に、「武田テバファーマ」に社名変更する。

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