なぜ医薬品の経済評価が必要なのか
公開日時 2008/03/31 00:00
医療に関係する業界紙ではもちろん、一般紙でも医療費に関するニュースが飛び交うようになってきました。国は財政健全化の観点から医療費削減を強く求め、病院はDPCによる1日定額支払い方式の導入によりコスト意識を強めてきました。そんな中で製薬業界は薬価制度改革によりイノベーションに対する評価や価値に見合った価格付けを強く求めていますが、医薬品の価値に基づく価格付けとは、まさに薬剤経済学そのものです。この連載では、薬剤経済学のエッセンスを、「価値に見合った価格」という切り口で、やさしく解説していきたいと思います。医療費はなぜ減らさなければならないのかまずはすべての基本、医療費のお話です。少子高齢化を背景に、わが国の国民医療費は年々増加を続け、2005年度の国民医療費は、約33兆円となっています。国民医...