国立循環器病研究センター 大津理事長が責任著者を務めた論文不正疑いで「第三者調査委員会」立ち上げ
公開日時 2023/07/21 04:51
国立循環器病研究センターは7月20日、大津欣也理事長が過去に責任著者を務めた複数の論文で不正があるのではないかと指摘を受けたことに対し、「第三者調査委員会」を立ち上げて調査すると発表した。8月上旬を目途に予備調査に相当する調査を開始するとしており、調査結果は公表する方針。
一部報道によると、今年6月に大津理事長が責任著者となって発表した7本の研究論文(2003年~20年)について、世界の科学者たちが研究論文を検証するWebサイト「パブピア(PubPeer)」で不正行為の疑いが指摘されたというもの。具体的には、研究論文に掲載された画像が、「別の実験画像の再利用」や「実験画像の切り貼り」などの不適切な処理が施されたと指摘している。
国循によると、「指摘を受けた論文は、いずれも当センターの研究成果ではない」と指摘しながら、「これらの指摘について調査を行うため、当事者や当センターに利害関係のない第三者のみからなる第三者調査委員会を立ち上げ、調査を開始することを決定した」と説明した。
今後の進め方について国循は、第三者調査委員会の委員の人選を行った後に、指摘された内容の合理性、調査可能性等を判断するための「予備調査」を実施する方針。予備調査の結果、「本調査」が必要と判断された場合には、特定不正行為(捏造、改ざん又は盗用)が行われたかどうかを判断するために行う本調査を実施するとした