「制度」「情報」へのアクセス制約解消へがんゲノム医療の明日を考える会は2022年夏、「がんゲノム医療の明日に向けて」と題するディスカッション・ペーパーを公表した。昨今のがん医療は革新的な治療薬やコンパニオン診断薬の登場により個別化医療の実現に大きな一歩を記した。その一方で、患者や家族、医療従事者も新たな課題に直面している。がんゲノム医療へのアクセスとして「制度的制約」や「情報への制約」などが明るみになってきた。考える会はこの問題について１年間の議論を重ね、未来への課題を提言した。共同事務局を務めた武田薬品日本オンコロジー事業部で当時ストラテジックポートフォリオプランニング部の坦ケ愛ビジネスエクセレンスグループヘッドは、「現状と未来のギャップを洗い出し、そのギャップを見た時に、どんな課題がある...