パラメータの不確実性を総合的に評価する
分析ガイドライン入門~(18)感度分析④ 確率的感度分析
公開日時 2021/08/01 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎モデルで使用されたパラメータに対しては一元感度分析により不確実性の影響を検証しますが、結果が逆転するパラメータがあったときの費用対効果の最終判断は困ります。そのような場合は確率的感度分析で総合的な不確実性の評価を行うことができます。一元感度分析パラメータの不確実性を評価これまでと同様に、Karnonら1)による循環器系疾患二次予防におけるクロピドグレルのアスピリンに対する費用効果分析を例に取り上げます。Karnonらはマルコフモデルによるシミュレーションにより、クロピドグレルにより循環器系疾患を抑制することでクロピドグレルのQALYはアスピリンよりも大きくなるものの、総費用はクロピドグレルが大きくなることを示しました。...