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辰巳化学、日新製薬、長生堂製薬 承認外の製造所で原薬製造 トリアゾラム錠を自主回収(クラスⅡ)

公開日時 2021/07/19 20:45
辰巳化学、日新製薬、長生堂製薬の3社は7月19日、睡眠導入剤・トリアゾラム錠0.125mgについて、製造販売承認書に記載がない原薬製造所で製造された原薬を使用したことが判明したとして当該ロットを自主回収(クラスⅡ)すると発表した。トリアゾラムの原薬を購入し、辰巳化学が製剤化して、2社から製造を受託している。回収ロットに使用した原薬について3社は、製剤製造所の受入試験で日本薬局方外医薬品規格トリアゾラムに適合していることを確認したほか、対象ロットの製剤も製造販売承認書の規格に全て適合したとし、重篤な健康被害の可能性は極めて低いとしている。

◎製剤は3社の共同開発、日新製薬と長生堂製薬が辰巳化学に製剤の製造を委託

自主回収となったトリアゾラムは3社の共同開発で、日新製薬と長生堂製薬が辰巳化学に製造を委託していた。回収対象製品は、①日新製薬のトリアゾラム錠0.125mg「日新」(PTP100錠包装品・出荷時期2019年10月2日~21年6月14日までの当該製品)、②長生堂製薬のトリアゾラム錠0.125mg「CH」(販売元:日本ジェネリック PTP100錠、出荷時期2019年10月9日~21年7月21日までの当該製品)、③辰巳化学のトリアゾラム錠0.125mg「TCK」(PTP100錠、出荷時期2019年9月30日~20年6月30日)-。当該製品の回収は7月19日から開始しており、回収期限について長生堂製薬・日本ジェネリックは8月31日まで、日新製薬は9月24日までとしている。

◎製造所に納入した原薬の最終ロット番号の相違で発覚

回収対象製品に使用した原薬について長生堂製薬は、「製造販売承認書記載の原薬製造所から製造を委託している製造所に納入した原薬の最終ロット番号について問い合わせがあり、確認したところ、当該原薬製造所と製造委託先において相違があった」と指摘。製造委託先の辰巳化学から情報を得て、当該原薬を調査した結果、2019年1月28日に納入された原薬は、製造販売承認書に記載がない原薬製造所で製造された原薬であることが判明したと説明している。

一方、日新製薬は、「このことを重大に受け止め、市場にある対象製品を自主回収することとした」として、回収対象品については、特約店を通じて返品して欲しいと医療関係者に情報提供を開始した。辰巳化学も医療関係者に向けた情報提供を開始する方針だ。

危惧される健康被害については、製剤製造所における原薬の受入試験において日本薬局方外医薬品規格「トリアゾラム」に適合していることを確認しており、製品出荷試験にすべて適合していることを確認していることから、重篤な健康被害を引き起こす可能性は極めて低いとしている。

(訂正)下線部の表記に誤りがありました。訂正しました(7月20日11時35分)
 
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