費用効果分析は生モノです!原産国と賞味期限に要注意
分析ガイドライン入門~(16)感度分析②
公開日時 2021/06/01 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎諸外国でも多くの費用効果分析が発表されていますが、これらのエビデンスを基に日本における費用対効果を考える場合は注意が必要です。またその分析が実施された年代にも注意が必要です。今回は分析実施国や実施時期に関する注意点を紹介します。抗血小板薬・クロピドグレルの費用対効果は日本円換算すれば同じ?前回、2005年にKarnonら1)により発表されたクロピドグレルの費用効果分析を紹介しました。Karon分析は循環器系疾患の二次予防に関するアスピリンに対するクロピドグレルの費用効果分析です。マルコフモデルによる長期シミュレーションの結果、クロピドグレルの増分費用効果比(ICER)は約2万ポンドと英国で使われている費用対効果の閾値で...