帝人 地域包括ケア関連サービスの新市場創造へ 入退院調整支援のベンチャーに出資
公開日時 2021/03/05 04:50
帝人は3月4日、入退院調整業務の支援事業などを手がけるベンチャー3Sunnyに出資し、資本・業務提携すると発表した。医療機関からの退院する段階で患者と接点を持つことで、地域包括ケア関連サービスの新たな市場創造を目指す。
3Sunnyは、医療機関向けの入退院調整業務支援サービス「CAREBOOK」や、高齢者向けの介護施設紹介サービスを提供するなど、医療と介護をつなぐ仕組みづくりに強みを有する。医薬品や在宅医療などの既存事業で培った強みを活かし、地域密着型の総合ヘルスケアサービス事業の構築を目指す同社と、目指す姿が一致したことから、今回の提携に至ったという。
今後は、両者が有する地域包括ケアシステム関連のサービスやノウハウを融合することで、患者の負担軽減や医療関係者の業務効率化、医療・介護・在宅医療のスムーズな連携に貢献する新たな地域包括ケアシステム関連事業の創出を目指す。まずは、3Sunnyが展開する「CAREBOOK」と、帝人ファーマの有する多職種連携システム「バイタルリンク」を連携させることでサービスを充実させることなどを視野に入れる。
同社は今回の業務提携を、ヘルスケア事業の中長期戦略として掲げる地域包括ケアシステム関連の新事業創出につなげたい考え。「少子高齢化・健康志向ソリューション」の提供を通じ、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指すとしている。