科研製薬 多重特異性抗体医薬候補物質で国内販売権を含むライセンス契約締結 スイス・ニューマブ社と
公開日時 2021/01/14 04:50
科研製薬は1月13日、スイスのNumab Therapeutics AG社(以下、ニューマブ社)と、アトピー性皮膚炎を対象として、新規多重特異性抗体医薬候補物質「NM26-2198」について、日本を含むアジアでのライセンス・共同開発契約を締結したと発表した。締結は12日付。
契約締結により、科研製薬は、日本、韓国、中国(香港含む)、台湾、シンガポールでの販売権を取得する。また、NM26-2198の共同開発を両社で進め、科研製薬は臨床POC取得までの開発費の大部分を負担するという。開発に成功した場合には、科研製薬は支払った研究開発費に基づいて、ニューマブ社から一定額までの対価を受け取る。提携は、両社が2017年に締結した共同研究契約に附随するオプション権に基づくもの。科研製薬の2021年3月期連結業績予想に与える影響はないとしている。
なお、開発を進める多重特異性抗体医薬は、1つの分子が複数の抗原結合部位を持ち、複数の抗原と特異性を持つ抗体。複数の標的と結合できるため、病態部位への特異的な送達、相加・相乗的な薬理効果が期待できるという。