川下編①
課題山積の川下 覇権争い通じバリュー描く地域プレーヤー
公開日時 2020/09/30 00:00
サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児本連載は今回から「川下流通」の未来像を探る。キープレイヤーは医療機関と保険薬局/ドラッグストア。患者起点のバリューチェーンを考える上で、2025年に迫る高齢化のピークと、その後に到来する生産労働人口の減少など社会構造と社会システムの変化にどう対応するかだ。例えば調剤薬局の店舗数は、全国のコンビニエンスストアとほぼ同数の6万軒に拡大し、飽和状態にある。ところが調剤チェーントップのアインの市場シェアは3.7%に過ぎず、寡占化への道は長い。患者は「腕のいい医者」を選ぶが、薬局については「便利で手早い先」を選ぶ。そこにバリュー指向は存在するのか。近年は、増加する在宅患者と医療者をつなぐICTツールが数多く誕生する中で、バリューチェーンは十分機能しているのか...