【World Topics】CESイノベーション・アワード2020 世界最軽量のウエアラブル血圧計は韓国発
公開日時 2020/01/08 04:51
毎年、その年のCES展示中から、デザイン・性能の両面に優れた製品に贈られるのがイノベーション・アワードである。2020年ヘルステック部門の受賞は35社(35製品)だった。
https://www.ces.tech/Innovation-Awards/Honorees.aspx
ベスト・テクノロジー・アワードに選ばれたのは韓国発のテクノロジーCharmcare社のウエアラブル血圧計”H2BP”。目下、世界最小で一番軽い。もちろん24/7でモニタリング可能だ。http://www.charmcare.com
◎座りながらフィットネス 新型Cubiiも
受賞製品の中から前評判の高いいくつかを紹介しよう。
昨年に引き続いて注目を集めているのは”Cubii Go Compact Elliptical”だ。Fitness Cubed社が開発した小型・軽量で持ち運び簡単(しかも安い)フィットネス機器Cubiiの新世代バージョンである。大人は仕事し“ながら”、あるいはテレビを見“ながら“、子どもはゲームし“ながら“フィットネス。喫煙に匹敵するほど有害と言われる「座りっぱなし」への実際的なソリューションになるか?
テレヘルスがプライマリケアの主流になりつつある現代なれば、医師の診察や薬の処方だけでなく血液検査もテレヘルス活用で患者中心のサービスを実現すべし! xRapid 社が提案する世界初の家庭用血液検査機器“xRBlood”は、AI支援用解析システムに接続された小型機器と検査キットの組み合わせだ。結果はオンラインで医療者等と共有できる。
失読症の子どもの「読み」支援メガネ”lexilens”を開発したのはフランスのスタートアップABEYE社だ。最新の学術研究が明らかにしてきた「読み」を困難にする障害状況に対処・緩和する独自技術を発明。”lexilens”を開発・製品化した。トレーニングを必要とせず、ただメガネをかけるだけという手軽さ。しかも軽くてトレンディなデザインだ。失語症は世界人口の10人に1人と言われているが、同社の技術はあらゆる言語に適用可能なので、世界中のあらゆる言語を母語とする子どもがすべて潜在ユーザだ。
ARウエアも急速に進化している。まるでデザイナーズ・ブランドのサングラスのようにオシャレな”Norm Glasses”はHuman Capableの製品である。電話、メディアの視聴、ビジュアル・ナビゲーションが可能。もちろん写真も撮れる。
◎デジタル・メンタルヘルスも最新トレンド
デジタル・メンタルヘルスも最近のトレンドである。前評判が高いのはcore 社が開発した”meditation trainer”である。小型デバイスを両手で持って瞑想すると、AI援用の解析技術で心拍などから精神集中の程度やストレス・レベルなどを判定し、瞑想の深さや質を評価して結果をフィードバックしてくれる。評価を見ながらトレーニングすることで集中力が高まり、瞑想に入りやすくなる。(医療ジャーナリスト 西村由美子)