東芝 13種のがん識別のリキッドバイオプシー技術開発
公開日時 2019/11/26 04:50
東芝は11月25日、血中のマイクロRNAを検出し、がん患者と健常者を判別するリキッドバイオプシーの技術を開発したと発表した。血中RNAマイクロRNA濃度により、13種類のがん患者と健常者を99%の精度で識別できることが特徴だという。また、ステージ0の超早期がんの識別も確認できたとしている。東京医科大学や国立がん研究センターと共同で、2020年から実証試験を行う予定。同社広報部は、「医療機器の保険適用も視野にいれて開発を進めていく」とコメントしている。
東芝が開発したのは、マイクロRNAの検出に必要な「マイクロRNAチップ」と小型の検出装置。血清からマイクロRNAを抽出し、人口配列を付加、マイクロRNAチップで定量検出するという独自の技術で、検査時間の短縮を可能にした。
判別できるがん種は、乳、すい臓、卵巣、前立腺、食道、胃、大腸、肝臓、胆道、膀胱、肺、脳腫瘍、肉腫―の13種類に上る。
また検出装置が、幅40センチほどと小型であることも特徴で、検査価格も1人あたり約2万円と安価だという。
同社では18年、5年間の会社変革の計画「東芝Nextプラン」で、「超早期発見」、「個別化治療」を特徴とした医療事業への再参入を表明していた。