カルナバイオ 新規がん免疫療法薬候補物質を米ギリアドに導出
公開日時 2019/06/26 03:50
バイオベンチャーのカルナバイオサイエンスは6月25日、同社が新規がん免疫療法薬として研究開発中の低分子化合物を、全世界で独占的に開発、商業化するライセンスを米ギリアド・サイエンシズに供与すると発表した。この化合物は非臨床試験前の研究段階で、詳細なプロファイルは開示していない。ギリアド側は、「ファーストインクラスになる可能性がある、または他の治療法に対して十分な差別化ができるようながん免疫療法のパイプラインを充実させる」戦略に基づく契約だとしている。
カルナバイオは、得られた研究成果を製薬企業への導出や共同研究を行うことで、新薬を創出するのが基本戦略。ギリアドとの今回の契約は24日付。化合物ライセンス契約後も引き続きカルナバイオの創薬支援部門が開発を支援する。
契約締結に伴いカルナバイオは契約一時金20百万ドル(約21億円)を受領するほか、開発状況や上市などの進捗に応じた目標達成報奨金(マイルストーンペイメント)を追加的に最大で450百万ドル(約472億円)受け取る。上市後の売上高に応じた、ロイヤリティも受け取ることも契約に含まれている。そのため2019年12月期の業績予想を上方修正した。売上高12億4000万円を30億3800万円、営業利益を16億5800万円の損失から、3億1300万円の黒字に、それぞれ引き上げた。