コンパニオン診断システム一部変更承認取得 NSCLCの4遺伝子変異検出可能に
公開日時 2019/02/28 03:50
サーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループ(グループ本社:東京都港区)は2月26日、次世代シーケーシング技術を用いたコンパニオン診断システム「オンコマインDx Target Test CDxシステム」について、非小細胞肺がん(NSCLC)の4つのドライバー遺伝子に拡大する一部変更承認を取得したと発表した。8種類の分子標的薬の適応判定が可能となり、プレシジョン・メディシンの実現に向けた一歩となる。今後は、早期の保険適用を目指す考え。なお承認を受け、製品名も「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム」に変更された。
同システムは、国内初の次世代シーケンシング技術を用いたコンパニオン診断システム。「がん組織から抽出したゲノムDNA中のBRAF遺伝子変異(V600E)の検出(ダブラフェニブメシル酸塩及びトラメチニブジメチルスルホキシド付加物の併用投与の非小細胞肺癌患者への適応を判定するための補助)」を主な使用目的として、18年4月に製造販売承認を取得。保険収載を経て、12月3日から販売を開始している。
これまでの承認では、使用目的がBRAF遺伝子変異の検出に限られていたが、今回の承認の取得によって、検出できるドライバー遺伝子は4つに拡大。合わせて8種類の分子標的薬における治療適応を同時に判定することができるようになった。承認取得後の新たな適応は以下の通り。
EGFR遺伝子変異
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ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ
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ALK融合遺伝子
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アレクチニブ、クリゾチニブ
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ROS1融合遺伝子
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クリゾチニブ
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BRAF遺伝子変異
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ダブラフェニブ+トラメチニブ併用(18年4月承認済み)
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