シミックホールディングス(HD)は7月27日、完全子会社のCROであるシミックとシミックPMSを経営統合すると発表した。統合は10月1日に予定している。リアルワールドデータ(RWD)の利活用の促進や臨床研究の規制環境の変化を踏まえ、RWDを活用した市販後支援、臨床研究支援業務を強化するとともに、臨床試験から市販後までの一貫した対応が可能な体制を整える。
シミックが、シミックPMSを吸収して存続会社となり、会社名、社長の藤枝徹氏も現在のままとなる。シミックHDは「両社が持つデータ分析やテクノロジーのノウハウを共有するとともに、医薬品開発をとりまく環境変化を先取りし、グループのリソースを結集して、よりよいサービスを継続的に提供していく」としている。シミックグループでは、2017年12月に医療DBの活用を進める専門部署「データベース戦略室」を設置し、レセプトデータをはじめとするRWDを活用したソリューション提供に取り組んでいるという。
両社ともCRO事業を行っており、シミックはモニタリングやデータマネジメント、統計解析など臨床試験支援、アカデミアの臨床研究支援などの事業を行っている。シミックPMSは、市販後調査においてモニタリング、データマネジメント、統計解析を担い、臨床研究支援も行っていた。今回、事業環境の変化を受けグループ内のCRO事業を再編することにした。