JACDS・今西事務総長 ドラッグストアを地域の「予防・治療・介護の受け皿に」 就任会見で
公開日時 2018/07/23 03:50
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の新たな事務総長に就任した今西信幸氏(日本ヘルスケア協会会長、前・東京薬科大学理事長)は7月20日、東京都内で就任会見をし、今後は医療だけでなく、予防、介護も一体的に取り組んでいかなければならないとした上で、地域で「予防・治療・介護をワンストップでとなると、ドラッグストアが受け皿として最も適当」と述べ、その実現に向けて取り組む決意を表明した。今西氏の就任は、前事務総長の宗像守氏が6月26日に急逝したことを受けたもので、今西氏は「(宗像氏と)考え方に齟齬はない」と、これまでの方針を踏襲する姿勢を示した。
今西氏は、7月12日のJACDSの戦略会議で次期事務総長候補として満場一致で決定し、青木桂生会長が就任要請し、就任となった。日本ヘルスケア協会会長、日本ヘルスケア学会会長も務め、故宗像氏が主張し、JACDSが推進していた「街の健康ハブステーション」というドラッグストア像と今西氏の考えが合致していることなどから適任と判断されたという。現在70歳。
今西事務総長は、「いかに質を落とさずに公的保険制度を守れるか。これからは(公的財源に頼るだけでなく)予防、治療、介護を回していかないと、医療の発展は難しい」と指摘。処方せん調剤のみならず、OTCや介護用品など広く製品を扱い、地域住民の相談にも乗れる「ファーストコンタクトの場所」としてのドラッグストアを目指す必要があると強調した。さらに、目指すドラッグストア像に向けて志半ばで急逝した宗像氏に対し「何とかその頂上を見せたい。その思いが強くある」と、今後のJACDSの活動に強い意欲を示した。