J-TEC 自家培養表皮がオーファン指定に 広範囲のあざの治療に
公開日時 2014/10/28 03:50
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)はこのほど、同社の自家培養表皮ジェイスが、生まれつき黒褐色のあざが体の広範囲にみられる先天性巨大色素性母斑の治療を目的として、厚生労働大臣により希少疾病用再生医療等製品に指定されることになったと発表した。同製品に指定されるのは国内初で、試験研究費の助成、優先的な承認審査などが受けられる。
先天性巨大色素性母斑は、新生児の約2万人に1人の割合で発生する。母斑を切除して縫い合わせたり、体の他の部位から採取した患者自身の正常な皮膚を移植したりする治療が行われているが、母斑が大きい患者にはその治療は適さないという。そこで、患者自身の皮膚組織を原材料として培養・製造するジェイスを移植する。現在、同実感の適応取得のための治験を行っている。
今回、22日に厚労省の薬食審再生医療等製品・生物由来技術部会で、希少疾病用再生医療等製品に指定することが了承されたため、同社が発表した。
ジェイスは、重傷熱傷の治療用に07年10月に承認され、09年1月に保険収載され、販売を開始した。