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GSK MR評価に個人別売上目標を設定せず 医師向け講演会の講師謝金も廃止

公開日時 2013/12/19 03:52

英グラクソ・スミスクライン(GSK)は12月18日、日本法人を通じて、MR評価の中にMR個人別の売上目標を設定しないことや、処方権限のある医師らを対象とした講演会・勉強会での講師謝金の支払いをやめることを全世界で実施すると発表した。MRによる医薬情報活動が個々に設定された売上目標によって歪められているのでないかとの指摘や、メーカー主催講演会と利益相反との関係が指摘されていることから、これらの指摘や誤解を受けないように今回の取り組みを実施する。GSKのアンドリュー・ウィティーCEOは、「常に患者さんの利益を最優先に置いていることを明確にし、信頼を得ることを目的としたもの」とコメントしている。

GSK日本法人によると、国内でのMR評価体系の変更は2014年中に詳細を検討して、15年から運用できるようにする。講師謝金の取扱いの変更は14年中に医療関係者や医学機関などとの協議を始め、16年からの運用を目指す。

MR評価 知識や会社業績などで

MR評価体系の変更は、米国法人で「Patient First」との名称で11年から実施されており、医療関係者の満足度向上が見られるという。日本法人でも今後、評価体系を詳細に検討していくが、MR評価は基本的に、▽技術的知識▽患者ケア向上に貢献するために提供したサービスの質――といった定量化が難しい質的なものと会社業績で評価し、MR個々の報酬に反映させる。会社業績は日本法人全体なのか、領域別とするのかなどはこれから検討する。

医療関係者への支払い関係の変更は、全世界で2年かけて準備し、開始できるようにする。特に、「処方する権限のある医師や、処方に影響を及ぼす人が聴衆となる講演会など」では、「GSKのために医療関係者がGSKの製品や疾患領域について講演することに対し金銭を支払うというこれまでの慣行をやめる方向で取り組む」とし、この方向で日本法人も検討していく。また、グローバルでは学会出席のための宿泊費用の肩代わりも見受けられる模様だが、こういった経費の肩代わりは今後行わないことも今回表明した。

■デジタルでの情報発信を一層強化

一方で、「GSKは、医師への教育支援や、新たな臨床データ、添付文書改訂の詳細、安全性に関する最新情報の共有など、患者さんに最適な治療決定ができるように、当社製品に関する正確な情報を提供する重要な役割も担っている」として、全世界で強化していく取り組みも示した。

具体策としては、非勧誘型の独立した教育助成金を通じた医学教育の支援や、デジタル技術の活用を挙げ、このうちデジタル技術については、「GSKのマルチチャネル能力を向上させて、適切な製品情報と疾患領域の情報を医療関係者に利便性の高い方法で提供できるようにする」としている。Web講演会などを積極的に活用して、医師らの利便性向上と、同社のコストの適正化を達成させる考えのようだ。なお、GSKでは13年から、研究者が匿名化された患者レベルの臨床試験データにアクセスできるようにしている。

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