世界の論文引用ランキング 東大17位、京大35位、阪大47位
公開日時 2013/04/17 05:02
グローバル情報サービス企業の米トムソン・ロイターは4月16日、2013年版「論文の引用動向からみる日本の研究機関ランキング」を発表した。東京大学が17位で、調査が開始された02年から12年連続で国内首位を確保した。ただ、11年13位、12年16位と世界の研究機関で見た場合、より順位を落としたこともわかった。東大に続く国内大学のトップ3は、京都大学35位、大阪大学47位だった。
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調査期間は12年1月1日~12月31日の1年間。学術論文の引用動向のデータベースであるEssential Science Indicatorsに収録されている世界の研究機関ランキングから、日本の研究機関のみを抽出して再集計した。データベースで定義されている22分野ごとにも集計している。
分野別ランキングをみると、日本の研究機関が世界のトップ5に入った分野は、「材料科学」「物理学」「化学」「生物学・生化学」の4分野で、前年より1分野少なかった。今回ランク外となった分野は「免疫学」で、前年は大阪大学が4位に入っていた。
医学分野との関係が深い「生物学・生化学」について日本の研究機関のランキングを見ると、東京大学3位(前年3位、以下同)、京都大学23位(24位)、科学技術振興機構30位(30位)、大阪大学33位(31位)、理化学研究所48位(47位)の順で、トップ5に独立行政法人が2機関入った。 また、産業技術総合研究所が新たに国内トップ10に入った。
ロイター・トンプソンによると、中国やインドをはじめ、世界全体の学術活動が高まる傾向にあり、12年の分析では初めて対象研究機関が5000を超え、前年比7.2%増となった。そのため、日本の研究機関の論文数や被引用数、平均引用数はいずれも上昇しているものの、相対的な世界順位は低下傾向にあるという。