がんの薬剤経済分析(6)
公開日時 2011/05/30 00:00
骨髄異形成症候群(MDS)クレコンリサーチアンドコンサルティング株式会社医療アセスメント研究部小林慎骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄の造血機能の異常により、不完全な血球が増加する疾患です。予後が悪くMDS患者の20~30%がAMLに進行します。これまで輸血などの対症療法が治療の中心でしたが、近年レナリドミドやアザシチジンといった革新的な薬剤が立て続けに登場してきました。今回はMDS治療に対する薬剤経済分析を紹介します。1.骨髄異形成症候群(MDS)とは骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄の造血機能の異常により、不完全な血球が増加する疾患です。わが国のMDS患者数は9,000人程度と推計されており、患者の多くは高齢者です。MDS症例の20-30%が癌化によって急性骨髄性白血病(AML)に進行す...