米ジェンザイム サノフィによる財務調査等で秘密保持契約の締結を承認
公開日時 2011/02/02 04:01
米ジェンザイムは、1月31日、同社取締役会が、同社に株式公開買い付け(TOB)をオファーしているサノフィ・アベンティス(SA)と、SAによるジェンザイムの財務状況、事業活動などを調査するデューデリジェンス(DD)を認める秘密保持契約書を交わすことを承認したと発表した。
SAは、1月24日にTOB期限を2月15日に延長したばかり。SA、ジェンザイムともに買収交渉中であることを認め、特に、多発性硬化症治療薬アレムツズマブについて、株主に対する「不確定価額受領権」(CVR)を検討、その評価に開きがあり、交渉を継続中であることを明らかにしていた。SAは買収価格を1株当たり69ドルとしているが、ジェンザイムは80ドル以上を望んでおり、その打開策としてCVRを提案、CVRは5-10ドルの価値があると見込まれるため、その差額を縮めようとの思惑だ。今回のSAによるデューデリジェンスが実施されることで、アレムツズマブの適正な評価が行われれば、買収交渉が進展する可能性があり、SAにとっては、買収に向けて一歩前進といえそうだ。
ロイター通信は1月31日、消息筋の話として、両社はすでに大枠で統合に合意していると報じた。