日本に対する中薬貿易の現状
公開日時 2010/12/28 00:00
広州アリソン薬品研究有限公司総経理狩野徹近年、中国にとって日本は最も重要な中薬貿易(中国で生産されている漢方薬類・製剤・原料・保健用品等の貿易)の輸出国になっています。2009年、中国の中薬の対外輸出額は1240億円にものぼりましたが、そのうち日本への輸出額は240億円と対外輸出額の約19.4%を占め、前年と比べて1.4%の増加となりました。植物抽出物、中薬材料・中薬錠剤、保健用品、中薬(原料薬)――それぞれの09年の実績を紹介するとともに、中薬輸出の最大のマーケット国である日本の課題を考えてみます。主力である植物抽出物の実績植物抽出物は、中国が日本に対する中薬貿易の中で最大の輸出率を占める中薬製品です。09年、中国と日本との植物抽出物の輸出と輸入の総額は120億円で、中国からの輸出額が11...