ファイザー 進行性肝細胞がん対象の第3相試験中止
公開日時 2010/04/27 04:00
ファイザー社は4月22日、進行性肝細胞がんを対象に行われていた分子標的薬スーテント(一般名:スニチニブ)のオープンラベル第3相臨床試験「SUN1170」を中止すると発表した。
この試験は同じ分子標的薬であるネクサバール(一般名:ソラフェニブ、バイエル)との比較試験。今回の中止について同社では、深刻な有害事象と期待された効果が確認できないとする独立データ監視委員会の評価に従ったものとしている。スーテントは既に腎細胞癌や消化管間質腫瘍の適応で上市されており、その他の各種固形がんに対しても臨床試験が進められているが、過去にも進行性乳癌に対する複数の第3相臨床試験も安全性と有効性の問題により中止に追い込まれている。
なお、今回の決定を受けてファイザー社の臨床開発・医事担当シニア・バイス・プレジデントであるMace Rothenberg氏は「我々は今後も様々な癌に対する後期臨床試験でスーテントの潜在的能力に関する検討を続けていく」とコメントしている。