サンフランシスコで開催された2010年米国臨床腫瘍学会泌尿器科がんシンポジウムで、サノフィアベンティスのcabazitaxelがドセタキセルの前治療を受けた進行性ホルモン療法抵抗性前立腺がん(HRPC)患者に対するプレドニゾンとの 併用群で、ミトキサントロンとプレドニゾン併用群に比べ、死亡リスクを30%低下、全生存期間を2.4ヵ月(15.1ヵ月:12.7ヵ月)改善させたとのTROPIC試験結果が発表された。
現在、HRPCに対して、FDAの承認取得している薬剤はドセタキセルのみで、ドセタキセルで無効な症例に対する薬剤はないため、大きな進展と見られている。さらに、現在開発中のHRPCを適応とした薬剤は、現段階ではcabazitaxelと同等の結果をもたらすことは困難と見られている。
開発中の薬剤では、MedivationのMDV3100、ファイザーのスーテント(スニチニブ)、BMSのipilimumab、CougarのabirateroneがフェーズIII、OncoGeneXのOGX-011がフェーズIIにある。MDV3100は昨年10月にアステラスにライセンスされている。ジェネンテクは、3月12日にアバスチンとドセタキセルおよびプレドニゾンの併用で全生存率の改善を検証できなかったと発表した。
(The Pink Sheet 3月15日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから